クォン・ミンシクが熱い
先月末は遅れたお正月休みを取って香港へ旅行に行ってきた。特にオタ的な用事はなく純粋な観光で。
そのお話も韓国関係ないけどその内なにかしらアップしようかな
その旅の最中にSik-kの新作が発表されていたので最近になって聴いているが、これが…面白いというかさ…
旅先では先に出たYoung Bのアルバムにとんでもなくハマっていてみんしくは眼中になかったのだが。Sik-k、深追いしてみるととても興味深い。
やんびーもいつか触れたいんですが今回はみんしくについて考察することにしましょう。
さて、この「FL1P」はSik-kデビュー4年目にして初の正規アルバム。
いままで10曲ちょっと収録されているフルアルバムのことを“正規アルバム”정규앨범というのかと思っていたのだけどそうでもないらしい??
Sik-kは量産型ラッパーでいつもアルバムの内容が多かったからこれが初の正規ということが意外だった。
2016年リリースの「FLIP」の綴りのIをあえて1に変えて正規フリップとしての意味を強調しているようだ。
肝心の内容は…聴いて仰天
ROCKです。
先行シングルFire、そして遡ってみればSkip & kissからバンドサウンドだったけれども、正規1集がベタベタにロックなSik-kって…この人めっちゃ面白いなぁ…とつい思ってしまった。
アルバムビジュアルもフォントもギターのトーンも全て私の好みじゃないんですけどね!!!
でもなんかすごく引っかかる作品。
1曲め突然、
권민식
내 음악이 사라지면
you gon' miss me
가르침을 flexin' 하고있지
to these kids근데 난 배운적이란곤 없는 misfit
と自分の本名をフルネームで叫んで自信満々でganggangする。このイントロの、短い曲が1番好き。
続くNOIZYはGroovy Roomが手がけるアメリカンロックというかエモーショナルロック調。
ぐるびちゃんの作るロックがダサめなのか、みんしくの要望でこうなっているのか、そこは謎である。h1ghrに入る前から一緒にやってきた3人なので固い信頼関係があってのこのサウンドなんでしょうけど。
ウギさんやコルドがやるジャジーなロックじゃないのが…ダサい…すごい。
歌詞は別れた人への未練がたっぷりの内容なのだけど、このアルバム今後7割以上が「別れた女性への未練、謝罪」で占められている。
…気持ち悪い!!!!
過去の曲の歌詞はあまりチェックしていないのですが、みんしくってすごいね。そういう芸風なのかな?
去年かねてから噂されていたキム・ヒョジョンちゃんと別れたらしいですが、、芸風にしろ全て彼女への言葉だったら恐ろしいなぁと思ってしまう。(ヒョジョンちゃんの気持ちを考えますと…)ここまで徹底していると面白いけど。
19 CAYENNE FREESTYLEではラッパーたる自分の姿を誇示している。
疾走感あるトラックに乗せてアーバンなラップを聴かせてくれます。新進気鋭のPD、Girlnexxtdoorのトラック、みんしくに合ってて良いです。
Every on from 가짜랩퍼
가짜랩펀 너무 많아 나는 너무 화나
나도 still Uneducated
and still a Kid
の部分が尖っててグッと来る。
女性を花から花へと飛んでいってしまう蝶に例えるVANESSA、こちらも未練タラタラソング。スローなギターにのせて未練を歌い上げるシンガーみんしく。
LOVE ACHEも曲名そのままに愛の痛みを歌っている。
この辺でロックみんしく辛くなって来るのですが、6曲めの꽃 까がキャッチーでかわいい。Iffy以来Skip & kissしかり彼は可愛らしくてポップな曲が上手くなっている。
歌詞は割と自暴自棄な感じで今度は花と例えた女性にfuckとか言い散らかすんだけど。
OUTTA MY HEADも曲名のまま…
後半になってやっとエンタメ的に楽しめるのはMI CASA ES TU CASA。フューチャリングのJessiとThe Quietteが華を添えてくれる。
ラテンビートがセクシー!
MI CASA ES TU CASAとはスペイン語で「私の家は君の家」=「遠慮しないで」というニュアンスの言葉らしい。チャラい!
クワ様のヴァースがエロいのでファン必見です。
내가 알고 싶은 건 진짜 너의 몸매
おれが本当に知りたいのは君の体
걍 내일 아침에 말해줘 네 nombre 워ただ明日の朝に言ってくれ 俺の名前
とか…
個人的にはクワ様ってセクシーなのあんまりハマらないなぁと思ってしまったけど。みんしくがエロいし。
ジェシクワの共演はすごく似合うよなー!
シングルカットされていたXIBALもぐるびちゃんによるキラキラなサウンドでありながら未練たっぷり、、「行かないで」「ごめんね」と言いつつ시발って言い過ぎ。
ADDICTも曲名の通り、中毒から抜けられないみたいな歌詞でギターサウンドがきれいな一曲。
もうアルバムも終盤というところで先行シングルのFireが来る。Fireだけ公開された時は、バンドサウンドでサビがダッサいなーーーー!!!!というのが正直な感想だったがこのアルバムの流れの中では違和感なくいい仕事している曲だ。
歌詞としては2人の愛は一時は燃え上がったけど、終わった今は思い出も全て燃えてしまえ!という内容。
RUNNIN’はアーバンでメロウなsik-kのイメージ通りな曲。安心して聞けます笑
この曲だけGooseBumpsというPDが作曲している。
R.I.Pはピアノの旋律と壮大なロックサウンドで死をテーマにしている。
最後の曲、미안해(1000)はいままでの総集編かというほど未練で重々しい!
シバルもfuckも自分に対して言っていたのかな?そうなんだよね、そうだと思いたい。
넌 왜 헤어졌다고말해
君はどうして別れるなんて言うの
But one day 우린 다시 만날꺼같애でもまた僕たちいつか会えるよね
終盤に現れるcrushの歌声が非常に甘美なのだが歌わせている内容がひどい。
My baby 미안해
ベイビーごめん
술마셔서 미안해酒飲んでごめん
바람펴서 미안해浮気してごめん
같은 실수 안해同じ失敗はしないよ
난 너 없으면 안돼俺は君なしではダメだ
우리 다시 시작해俺たちまたやり直そう
曲としてはきれいな曲なんだけど歌詞がすごい。浮気してんじゃねぇぞ。
なんでもみんしくはバンドをやりたかったらしい。去年のGQ Koreaのインタビューを見つけ、そこに色々載っていました。
래퍼도 아니잖아요. 대중가수죠.
아, 싱어 맞네. 지금도 랩 많이 듣고 랩 정말 좋아하는데 예전처럼 랩을 세게 하고 싶지가 않아요. 하고 싶으면 할 텐데…. 저는 솔직히 밴드가 하고 싶어요. 목표 중 하나예요. 밴드로 앨범 내는 것
ラッパーでもないじゃないですか。大衆歌手か。
あ、シンガーだな。今もラップをたくさん聞いてラップが本当に好きですけど以前のようにラップするのはいやなんですよね。やりたければやるので…率直にバンドがしたいです。目標の一つです。バンドでアルバムを出すこと。
目標叶えたみたいです。
彼もジコちゃん然りラッパーという括りに縛られたくない、シンガーとしてもラッパーとしても他面的な存在として見られたい、というスタンスのようだ。
そういう意味でも今回のアルバムは、今までのアーバンでメロウなラッパー・Sik-kのイメージから脱しようという意図が濃く感じられるような気がした。
私個人もSik−kと言えばイケメンラッパーで、いつもチャラついてて(含意なくもないけどディスってないです)カッコつけたいい曲を出してくれる人物だと捉えていたところがあって、彼の音楽性にはあまり注目してこなかったので、この機会に彼の音楽性や目指しているものに触れられてよかったと思う。
昨年のh1ghrの公演も観たけれど、彼は男気溢れるステージングで勢いがあったなぁと深く印象に残っています。ハイヤーの弟たちを引っ張っていく!みたいな気概にあふれていた。
ナムウィキとか読んでいるとライブの実力が低かったとか、オートチューンに頼りすぎとか結構言われているけど、それは彼にも限らない問題かと思う。(なぁノエルくん)
実力のほどの真偽はどうであれ、シンギング系のラッパーが今こんなにも増えたのは彼の影響がかなり大きいのでは。スキルやセンス、声の良さ・スタイル、それらでかなりシーンを引っ張ってきた。そういう意味でみんしくは昨今のK-HIPHOPブームの功労者ではないだろうか。
H.A.L.F辺りの大ヒットがザ・Sik−kなイメージだけどこれから彼はどう変わっていくのか。
いま逆にSik−kが熱い。
USツアー頑張ってくださいね。
もう本当にバンドやればいいのに。
ラップ×バンド=ミクスチャーが韓国でじわじわ浸透してきているのかもしれません。
ハンヨハンとかもいるし。
Sik-k氏もこのアルバムで時代を引っ張って行って欲しいものです。
10代の頃、邦ミクスチャー狂いだった私に教えてあげたい。
「大人になって韓国のラッパーにどハマりし、ついにミクスチャーロックが流行ってきたぞ」と。
おまけにイケイケのグラビア載せとこう
戯れに恋しい「かわいいみんしく」プレイリスト作りました。